バーチャルオフィスの可能性【フリーランサー・ビジネスを守る】

バーチャルオフィスの可能性【フリーランサー・ビジネスを守る】

バーチャルオフィス」という、従来の賃貸契約を交わすオフィスとは異なるオフィスをご存じでしょうか?

一般的に仕事で使用するオフィスとは、年間で賃借を行う形態である「賃貸契約を結ぶオフィス」が挙げられます。

ですが、オフィス形態の中には「バーチャルオフィス」という物理的な空間の無い形態であるオフィスもあります。

バーチャルオフィスには数々のメリットがありますので、当記事にて解説いたします。

この記事で紹介していること

当記事では、バーチャルオフィス概要メリット、さらに注意点についても解説しております。

ご自宅のご住所ではなく、バーチャルオフィスの契約住所を事業用住所とすることで、個人事業・フリーランスの方等のビジネスにおいてプライバシーを守ることにもつながります。

この記事を読むメリット

バーチャルオフィスについて把握することにより、オフィスの形態についての視野を広げることにつながり、ひいては満足いくオフィスを契約できる可能性が広がります。

参考までに確認されたい方はご覧になってください。

バーチャルオフィスとは?物理的空間を持たないオフィス

バーチャルオフィスとは、物理的な空間を持たないオフィス形態のことであり、従来の賃貸契約を結ぶオフィス形態と同じではありません。バーチャルオフィスは、賃貸契約ではなく、利用契約を交わします。

バーチャルオフィスとは、当写真のような物理的空間の無いオフィス

バーチャルオフィスは、物理的な空間がないオフィス

従って、業務作業用の空間としては使うことができない。

ですがバーチャルオフィスは物理的な空間が無い代わりに、主に以下↓の機能の利用が可能です。

  1. 事業用等で使用できる「住所の利用
  2. サービスによっては、バーチャルオフィスあてに送られた郵便物の転送が可能な「郵便物の転送

バーチャルオフィスを契約しますと、主に「住所の利用」、サービスによっては「郵便物の転送」の機能も利用できます。

一見しますと、さほどバーチャルオフィスに対して魅力が感じられないかもしれません。

作業空間の無いオフィスは、どのように使うのか?

ですが、業種形態によっては非常に費用対効果の優れたオフィスとして利用することができます。

以下↓にバーチャルオフィスの魅力(メリット)について解説しております。

バーチャルオフィスのメリットとは?経費削減等

バーチャルオフィスには数々のメリットがあります。

イラスト…バーチャルオフィスの魅力(メリット)

バーチャルオフィスの主なメリットは以下↓の通りです。

当記事考察 バーチャルオフィスのメリット10選

  1. 大幅なコスト(費用)削減が賃貸オフィスよりも可能
  2. バーチャルオフィスはプライバシーの保護につながる
  3. 賃貸オフィスよりも比較的速やかに利用可能な傾向あり
  4. 貸しコワーキングスペース・会議室サービスがある事も
  5. プランによっては法人登記可能な場合あり(起業にも◎)
  6. 銀行口座開設の申し込みサポートがある場合も
  7. 一等地など人気・知名度ある住所契約ができる場合あり
  8. バーチャルオフィスは貸し電話番号サービスがある事も
  9. バーチャルオフィスは郵便物等転送サービスがある事も
  10. その他、バーチャルオフィスによっては契約者の助けになる様々なサービスあり

バーチャルオフィスの詳しいメリットについては、当サイト別記事にて紹介しております。

参考までに確認されたい方はこちら↑のリンクからご覧ください。

以下↓はメリットの一部を解説しております。

1.従来の賃貸オフィスより大幅な経費の節約が可能

バーチャルオフィスは、物理的な空間の無いオフィスです。従って、長期リース契約が発生する高価なオフィス機器等の購入は不要となります。

加えて、従来の不動産契約を結ぶオフィスは、一般的に敷金・礼金が発生します。対してバーチャルオフィスでは敷金・礼金は必要なく、ごく少額の入会金・保証金で利用することができます。

さらに、月額の賃料も抑えることができます。従来の不動産契約を結ぶオフィスの賃料と比較して、バーチャルオフィスの月額利用料金は極めてお安く抑えることが可能です。

以上のことから、バーチャルオフィスは従来の不動産契約を結ぶオフィスと比較して、運営コストを相当抑えることができますので、経費の削減につながります。

バーチャルオフィスのコストについては当サイト別記事にて紹介しております。

参考までに確認されたい方はこちら↑のリンクからご覧ください。

2.事業者のプライバシーを守ることにつながる

バーチャルオフィスは、事業者の方のプライバシーを守ることにもつながります。

特に個人事業主の方、フリーランスの方など、ご自宅の住所を事業用の住所として登録することに抵抗がある方はたくさんいらっしゃるかと思います。

例えばネットショップを運営される場合、ご自宅の住所を事業用の住所として登録することで、不特定多数の方々に公開することになります。
※ネットショップ運営の場合には、ネットショップを出店するモールの規約に従うこと特定商取引法に沿った正しい情報を表記することが重要です。
【特定商取引法参考】特定商取引に関する法律(特定商取引法) (METI_経済産業省関東経済産業局)

不特定多数の方々にご自宅の住所を公開することは、様々なリスクを伴います。

その点、バーチャルオフィスを契約することで、ご自宅の住所ではなく、事業用の住所の登録をすることができ、プライバシーを守ることにつながります。

プライバシーを守るために、ファンレター等の宛先としても、バーチャルオフィス(郵便物等の転送サービスがあるバーチャルオフィス)を活用することができます。

3.信頼の獲得が期待できる住所を利用することができる

バーチャルオフィスの住所は、オフィス街や銀座・渋谷などの高級商業エリアの住所であることが多いです。

こういった高級商業エリアの住所を、バーチャルオフィスでは契約することができます。

高級商業エリアの住所を事業用の住所として登録することで、事業の信頼性を高めることが期待できます。

4.バーチャルオフィスによっては法人登記に利用できる

バーチャルオフィスによっては、法人登記が可能な場合もあります。

バーチャルオフィスの魅力(メリット)は、経費の削減が期待できるという点があります。

ですので、起業の際に経費削減を念頭に置いて、ゆくゆくは法人化を視野に入れている場合は、法人登記が可能なバーチャルオフィスを利用するということもできます。


バーチャルオフィスを借りることで、お金を節約しながらも信頼の獲得が期待のできる住所を利用することができ、さらにはプライバシーを守ることにもつながります。

起業をして、ゆくゆくは法人化を視野に入れている際にも、バーチャルオフィスを利用するという選択もできます。

バーチャルオフィスの注意点(デメリット)とは?

上記「バーチャルオフィスの魅力(メリット)」の項で紹介しましたように、事業者の方によっては数々の魅力(メリット)があります。

ですが、バーチャルオフィスにも注意点(デメリット)があります。

イラスト…バーチャルオフィス導入前に把握しておくべき点

当サイトにて挙げますバーチャルオフィスの注意点(デメリット)の例は以下↓の通りです。

バーチャルオフィスの注意点(デメリット)の例

  1. バーチャルオフィスでは許認可がとれない業種がある⇒専有スペース必要性
  2. バーチャルオフィスの契約プランの中には登記ができないプランあり
  3. 法人口座開設の難易度が上がる可能性⇒希望時は入念な事前準備が必要
  4. 郵便物は転送処理を行うため手元に届くまでのタイムラグが発生する
  5. 運営事業者にて配達物によっては転送できない・受け取りできない場合あり
  6. バーチャルオフィスの住所は複数の事業者で共用して使用する点に留意
  7. バーチャルオフィスには審査がある⇒場合により契約できないことあり
  8. 信頼できる運営事業者あるか要確認(経営・管理体制など総合的に判断)
  9. バーチャルオフィスは賃貸オフィスと比較して、信用面に劣る可能性あり
  10. バーチャルオフィス契約前に規約・サービス内容・その他諸々を要確認

バーチャルオフィス注意点(デメリット)の詳細は当サイト別記事にて紹介しております。

参考までに確認されたい方はこちら↑のリンクからご覧ください。

以下↓は注意点(デメリット)の一部を解説しております。

1.業種によってはバーチャルオフィスを事業用住所として使用できない

バーチャルオフィスの住所は、全ての業種が事業用住所として使用できるという訳ではないことに留意しておく必要があります。

バーチャルオフィスを利用できる事業者は、必要な専有のスペースを設ける必要のない業種である必要があります。

対して、業種の中では専有のスペースを設ける必要のある業種があります。こういった業種はバーチャルオフィスの住所を事業用の住所として利用できませんので注意が必要です。

専有のスペースを設ける必要のある業種の例
⇒人材派遣業
⇒職業紹介業
⇒建設業
⇒廃棄処理物処理業
⇒古物商
⇒金融商品取引業 …など

ですので、事業用の住所としてバーチャルオフィス契約を検討する場合は、バーチャルオフィスの住所が現在の業種に使用できるか慎重に検討する必要があります。

2.バーチャルオフィスの契約には審査が必要

バーチャルオフィスは誰でも契約ができるという訳ではありません。バーチャルオフィスの契約時には審査があります。

バーチャルオフィスの契約には審査に合格する必要がある点に留意しておく必要があります。

審査に通過できない例としては、反社会勢力との関わりがある、契約にあたり必要な書類が準備できない、バーチャルオフィスに相応しくない業種である、などの例が挙げられます。

ですので、バーチャルオフィスは誰でも契約ができるという訳ではなく、適切な審査があることに留意しておく必要があります。

【参考】バーチャルオフィスの審査についてはこちら↓リンク先で解説しております。

3.バーチャルオフィスの住所は、他の事業者と共用して使用する

バーチャルオフィスの住所は、別の事業者と共用で利用することに留意しておく必要があります。

バーチャルオフィスの住所は、1つの住所を審査に合格した事業者と共有して利用します。

ですので、バーチャルオフィス利用者である事業者の住所を確認した場合、別の事業者も同じ住所を利用しているということが起こり得ます。

バーチャルオフィスを利用する事業形態によっては、バーチャルオフィスを利用している旨を分かるように掲示しておく必要があります。

バーチャルオフィスの住所は審査に合格した他の事業者も共用する点に留意しておく必要があります。

4.迅速な郵便物の受け渡しはできない

バーチャルオフィスあてに郵送される郵便物は、転送処理を行い、目的の住所まで郵送されます。

したがって、バーチャルオフィスあてに郵送される郵便物は、転送処理をする分、迅速な受け渡しはできない点に留意しておく必要があります。

ですので、急ぎの郵便物に関してはバーチャルオフィスの住所の利用を控える、あるいは即日転送のサービスを行っているバーチャルオフィスを利用する等の対策が必要になります。

5.配達物によっては転送ができない場合あり

バーチャルオフィスは、全ての配達物を転送できるという訳ではありません。

バーチャルオフィスのシステム上、転送対応が困難なものが転送できないものにあたります。

転送できないも配達物の例としましては、
⇒受け取りに際して免許証等の提示が必要なもの
⇒生もの・クール便・チルド便など保管が難しいもの
⇒現金書留を含む現金類
⇒植物含む生き物
⇒裁判所からの送達等でご本人様でないと受取ができないもの
などが挙げられます。

バーチャルオフィスの転送サービスは、全ての配達物を転送できるわけではないという点に留意しておく必要があります。


バーチャルオフィスには以上のような注意点(把握しておくべき点)がありますので、バーチャルオフィスの契約検討時にはこれらを把握した上で検討することが重要です。

バーチャルオフィスは料金だけでなく信頼できる事業者を選択

バーチャルオフィスを検討する場合、様々な選択肢があります。

中には魅力的な料金でバーチャルオフィスを運営している事業者もあります。

ですが、バーチャルオフィスを契約する際には信頼できる事業者と契約することが重要です。

イラスト…バーチャルオフィスを導入する時は信頼できる事業者を選択

なぜなら、中にはオーナーに対し無許可でバーチャルオフィスの賃借を行っている等の悪質な業者もあるためです。

当項では、信頼できる事業者であるかを判断する、判断例について解説します。

  1. バーチャルオフィス契約時に適切な審査を行っているか
    (本人特定事項確認等)
  2. バーチャルオフィスを運営している事業者は上場企業であるか

以下↓にそれぞれ解説しております。

1.バーチャルオフィス契約時に適切な審査を行っているか

バーチャルオフィスは誰でも契約できるという訳ではありません。適切な事業者であれば、バーチャルオフィス契約時に行う審査を設けています。

中には不正な活動を行うがために、バーチャルオフィスを利用を希望する悪質な利用者・事業者もいます。

そういった悪質な利用者・事業者と契約してしまいますと、バーチャルオフィスの住所に悪質な利用履歴が残ってしまいます。バーチャルオフィスを運営している事業者の信頼にも関わります。

そもそもバーチャルオフィスを運営する事業者の大前提として、犯罪収益移転防止法により、バーチャルオフィス契約時にも法律に基づく審査が義務付けられています。審査なしでバーチャルオフィスの契約はできません。
【犯罪収益移転防止法参考】犯罪収益移転防止法関係(METI_経済産業省)

バーチャルオフィス運営事業者を選択する際には、適切な本人確認・入居審査を行っている事業者と契約することが重要です。

2.バーチャルオフィス運営会社が上場企業であるかも参考の1つに

上場企業であるかどうかという点も、信頼できるバーチャルオフィス運営事業者の判断基準の1つとして挙げられます。

株式上場をするためには、上場にあたり審査に通らなければ上場できません。株式上場の審査にあたり、厳正な審査を行わないと安心して株式の売買ができなくなってしまいます。

審査基準の例として、情報開示が適切か・コーポレートガバナンス・内部管理体制の有効性などの点が審査されます。
【上場審査参考】上場審査基準 _ 日本取引所グループ

株式上場しているということは、厳正な審査基準に合格しているということになりますので、信頼できる企業であるかを判断するための判断基準の1つになります。


バーチャルオフィスはそれぞれ異なるサービスを事業者が運営していますので、時間をかけてそれぞれを調査し、ニーズに最も適したものを見つける必要があります。

まとめ⇒バーチャルオフィスは業種業態によっては良い選択肢に

バーチャルオフィスの利用は、業種によっては従来のオフィスに代わる素晴らしい選択肢となり得ます。

バーチャルオフィスには数々の魅力(メリット)があります。

ですので、起業する際にオフィスの経費を節約したい、プライバシー保護のため、信頼につながる住所を活用したい、などの場合に、バーチャルオフィスは良い選択肢になると言えます。

バーチャルオフィスには数々の魅力(メリット)がありますが、上記「バーチャルオフィスの注意点(把握しておくべき点)とは?」の項で紹介しましたように注意点(把握しておくべき点)もあります。

バーチャルオフィス運営事業者に直接注意点等をよく確認するなどしたうえで、バーチャルオフィスを契約することがよいと考えます。

よろしければ参考になさってください。
ご覧いただきありがとうございます。